美しい世界を見逃していたのかもしれない。
微生物の力強く生きる姿に魅了されている。
もちろん。発酵は日本の伝統食で体にも良いのでもっともっと食事の中に取り入れていきたいし楽しく生活していきたいと思っている。だが、体に良いと言うだけでなく私の中で発酵に対して違う感情が生まれている。
なんだろう。なぜこんなにも微生物の活動に魅了されるのだろう。
毎日が無骨なビルやコンクリートに囲まれて、満員電車に乗り同じリズムの生活の繰り返す。時間に追われて忙しさにイライラし夫に対しても一言余計な言葉をぶつけてしまう。優しくしたいと思っているのに余裕が無い。
食卓は家族そろって笑って過ごしたいのに重い空気が流れる。
そんな時、自分の役割を把握してプクプクと音をたて、ゆっくりと着実に仕事をこなしていく微生物を美しいと思った。
他にも 二股に分かれた大根、虫に食べられた穴のある白菜、そんな自然的な野菜にも美しさを感じて癒される。
そして私は美しい世界を見逃していたのかもと気がつかされる。
私が発酵や野菜、自然に関わって生きていきたいと強く願うのは美しさに惹かれているのだと思う。
こんなにも強く好きだと思えた事は初めてだ。
日々あたり前にある存在として見過ごされてしまう日本伝統の美しさを子供と共有してつなげていきたいなと思う。